2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

私が小学生の頃すんでいた町内には、育児院があった。 育児院、つまりは孤児院だ。 その育児院から通っている児童は、各クラスに、一人乃至二人という感じで散らばって組み込まれていた。なぜなら彼らは、大抵、クラスメートからいじめられるか、無視されて…

私には、私とまったく血のつながっていない叔母がいる。 血のつながってないどころではない、その叔母には、日本人の血が一滴も流れていない。叔母の血には、スラブの血が流れている。 もちろんこれはなにかのレトリックというわけではない。そのままの事実…

◆ 甲斐バンド 「虜 -TORIKO-」

虜-TORIKO-アーティスト: 甲斐バンド出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン発売日: 2001/09/07メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る 82年作品。ニューヨーク・パワーステーションでレコーディング、エンジニアにボブ・クリア…

伊丹十三のエッセイを久しぶりに読む。 やっぱりこの人の文体は面白い。 俳優・監督・作家の三つの顔で、いったら、わたしは断然作家としての彼を評価しちゃう。軽妙洒脱ながらも、一緒に暮らしたらこれはもうたまらなく鬱陶しいだろうなあという、インテリ…

春。草木も萌えいずれば、わが妄想も萌えいずる。 エート、「海のアリア」の終わった後のエピソードね。 アベルとアリアドのふたりはベルンモリンの演奏家と楽器として、宇宙をまたにかけて活動しようか、という頃かな。 いつものアレな感じで、喧嘩をはじめ…

三島由紀夫の、彼が秘匿していた10代の頃の作品や、変名による作品が発見され、全集に補巻というかたちで収録されることになった、という話は前回したと思うが(――って、そこまで詳細に書いてないか。そうなんですよ、奥さん。)、没後の文学者の全集というの…

◆ TAO 「FAR EAST」

アルバム『不思議』やシングル「TATTOO」など、80年代後半の中森明菜のサウンドメイクに携わった EUROXの前進、TAOの最初で最後のアルバム。83年リリース。小ヒットとなった「銀河漂流バイファム」主題歌「HELLO, VIFAM」を収録している。ディレクターはワー…

少女貴族・森茉莉

由紀夫ちゃんに続いて森茉莉の話。 父性の不在が三島ちゃんをホモセクシャルにはしらせた。しかし三島ちゃんは、ホモの世界においても、擬似的な父の立ち位置である念兄の立場をとろうとした。だから彼の「父に愛されたい」という欲求は永遠に消化されること…

ツンデレ由紀夫ちゃん

ネット上をうろついていると、時々ひょんなことに詳しくなってしまう時がある。 三島くんちの由紀夫ちゃんが、その昔、中井英夫や江戸川乱歩、塚本邦雄、堂本正樹らと会員制ゲイ・ミニコミ誌「アドニス」を作っていたこと、そこで変名で切腹愛なゲイ小説「愛…

作品を語る、ということ

小説でも歌曲でも絵画でも、なんでもいい。そこにひとつの作品がある。その作品についてなにかを語る時、わたしにとって一番重要なのは、共感することだと思っている。 もちろん、技術的な批評、あるいは客観的なデータといったものも、作品を語るに必要なも…

久世光彦追悼・寺内貫太郎 傑作選

寺貫は、いろんなネタを噂ではしっていたものの、一回も見たことはなかったのだけれども、やばい、フツーに面白かった。 藤竜也が出てきたときに思わず「の、野々村さんっっ」と心のなかで叫んでしまった私。野々村さん、良ちゃんほっといていいの? 昔のド…

わたしにとって、「久世光彦といえば栗本薫」。ってわけで、亡くなった久世さんへの追悼文とか、なにか書いてないかな、と久しぶりにかおりんのHP、神楽坂倶楽部に訪れたわたし。見ると、あったあった、やっぱりありました。神楽坂倶楽部 06年3月4日の日記 ―…

追悼イベントのつづく、本田美奈子

先日、「愛・地球博記念市民合唱団」から私の元にメールが届いた。本田美奈子の遺志を継がんがために、彼女の「つばさ」を合唱団で歌い継ぐことに決めたそうだ。そこで、わたしの書いた「つばさ」収録のアルバム「JUNCTION」のレビューを団員に配布したい。…

ラブリー、春樹

皆さん、驚かないで読んで欲しい。 角川春樹のインタビュー 話は出所後初のプロデュース作品、映画「男たちの大和/YAMATO」と、わりとオーソドックスなところからはじまるのだが、次第に春樹先生の名言が連発。「自分はこの12年間、刑務所に入って闘争をや…

◆ Cocco 「音速パンチ」

とうとうCocco名義でも始動してしまったCocco。 本格的な活動再開するのは、それぞれの事情があってのものだし、とやかく言っても意味のないことだからいわない。とはいえ、個人的には、デビューから活動中止までの「Coccoの物語」があまりにも完成度が高す…

久世光彦、死去

久世光彦が亡くなった。70歳。虚血性心不全。前日まで元気に仕事をしていたのが、夜眠って、しかし、朝、目覚めなかった。そんな死である。 なんか、だまし討ちされたような気分だ。作家としての彼は、いつも、死んだ人や死のことばかりを文字に残す、もうす…

そういえば「トリビアの泉」で、黒柳徹子のセーラームーンのコスプレ姿がネタにあがっていたようですが(――放送は見なかったのよ)、徹子って、ひそかに、昔からコスプレ大好きだったことない? セーラームーンなどのベタなコスプレは少ないものの、結構民族衣…

◆ 酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 週1回以上飲酒し1日当たりの飲酒量が日本酒3合以上に相当する男性は、時々(月に1−3回)飲酒する程度という男性に比べ自殺の危険性が2・3倍とした大規模疫学調査の結果を、厚生労働省研究班(主任研究…