2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

渡辺美奈代 「恋してると、いいね 〜The heart of love〜」

89年作品。あー、もう、しょうがないなあ。 10代の童貞のような純情をいまだ引きずったくたびれた四十がらみのおっさんが、目の前の美少女をおかずに、遠い昔の叶わなかった初恋を生々しく脳内リプレイしちゃってる、みたいな、そんな作品。 そんな可哀想で…

川上弘美 「ハズキさんのこと」

ハヅキさんのこと (講談社文庫)作者: 川上弘美出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/11/13メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (23件) を見る なにこれ。これじゃ、向田邦子じゃんよー。原稿用紙換算で10〜20枚程度の掌編が23作。新…

皆川博子 「蝶」

蝶 (文春文庫)作者: 皆川博子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/12/04メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 56回この商品を含むブログ (10件) を見る いままさしく命の灯火の果てようとしている、今際のきわの老婆がそこにいるとする。 彼女は身を横たえ…

文藝別冊 「総特集 萩尾望都」

萩尾望都 少女マンガ界の偉大なる母(文藝別冊)出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/05/14メディア: ムック購入: 27人 クリック: 246回この商品を含むブログ (49件) を見る 40周年記念ということで出版された萩尾望都MOOK。未発表原稿やロングインタ…

松田聖子「ガラスの林檎」

80年代の松田聖子の歌のよさというのは、明朗で健全そうな表層の内部に麻薬のような危険なあやかし、業を秘めた血の気配があって、それが常にほのかに漂うところなのだと思う。 それは彼女の歌唱表現に宿っているのはもちろん、大村雅朗や松任谷正隆のアレン…

嵐のよさ?

五年程前に、友人と雑談していたときに、不意にジャニーズ系に話が及んだ。 曰く「いまは嵐がいい」と。 「えーなんで。つか、メンバーの区別つかないし、音もキャラも一番没個性じゃない? スマならキムタク、TOKIOなら長瀬、V6なら岡田、NEWSなら山P、…

布施明 「古い上着をぬいで」

74年夏発売、ってことは「積み木の家」のヒットのご祝儀アルバムかな。A面が作詞・プロデュース/寺山修司、作・編曲/前田憲男によるミュージカル仕立ての組曲「火の鳥」。B面が全作詞作曲、布施明本人による「そして26…」。ミニアルバムふたつをひとつに…