安野モヨコ

そういえば昨日の昼間、ワイドショーを珍しく見ていたら漫画家の安野モヨコが出ていた。

なんか彼女の生活を追いかけるというテーマだったらしく、おされチックなショップやカフェなどでまったりしている彼女の姿がモニターに映し出されていた。

それはまさしく小奇麗なシロガネーゼの小マダムといった佇まいで、いわゆる三浦りさこ的ないやらしさが出ていて、なんだかとても不愉快になった。

別に食餌制限でダイエットに成功しようが、金に任せてブランド服をまとって着飾ろうが、個人の自由といえば自由、別にいいっちゃあいいけれども、そんなことに心を砕く以前に漫画家としてやることはまだいっぱいあると思いますよ、といいたくなる。

業界の先輩でラグジュアリーでおハイソな生活を送っていた作詞家の安井かずみさんのお言葉をプレゼントしよう。



お金の使い方は、また自分のライフスタイルにふさわしく使うべきだと思っています。しがないもの書きの者が五千万円もするファーコートを着るのは虚栄というものでしょう。


――自分で言葉を引っ張ってきてなんですが、加藤和彦安井かずみ夫妻と庵野・安野夫妻を一緒に並べるというのがその時点ですでに失礼という気がしますね。

ともあれ、得た金で自分のくだらないコンプレックスを補填しているようじゃ、作家として小者。小者は得てしてこういうくだらないところで尻尾を出すものであるが、この人はバッタモノ作家かなあ、と疑いの眼で見ていた私はここにいたって確信へといたるのであった。



本日の本サイトのアップテキスト。

レビュー  沢田研二「A・C・B」  『来タルベキ素敵』より

沢田研二の20世紀ラストを飾るアルバムから……。