あー、俺も江原啓之の暖かな眼差しに癒されたい。
――て、嘘に決まっているだろ。おい。

なんか、マジっぽい空気が怖いんだよ。江原さん。
ああいうものは本当だろうが、嘘だろうが、ひとまず本人は「嘘の領域です」というスタイルで通したほうが見ているほうも精神衛生上いいような気が、ぼかぁするな。

そりゃ、「あなたのことは全部わかってますよ」とおかんのような眼差しでうちあけ話を聞いてくれる人がもし近くにいたら、男だろうが、女だろうが、ガキんちょだろうか、ジジババだろうが、ブスだろうが、太ってようが、臭かろうが、色んな意味でわたしは放しはしませんが。それくらいやさしさに飢えているさもしい人間ですよ。私って人間は。
でも、テレビのバラエティーでそれを見せられると、なんか怖いのよ。
つーかさああいうものって、こちら側サイドが「あんなものインチキだ」っていうのはちょっと大人気ないと思うけれども(――それで救われる人がいるのならそれはそれでいいような気がするし……)、とはいえあちら側サイドが、まじ100%でもっともらしくされてしまうと、それはそれでびみょ―なのよ。
それはそれ。こういうことをやってほっとするからやっているそれだけですよ、というアティテュードでいて欲しいな。と。

精神世界とか霊的世界を否定する気はさらさらないけれども、かといって諸手を上げて全肯定するのはそれはそれで危険だと思うんだよね。ああいうものは「心の松葉杖」程度――現状に潰されてしまいそうになった時だけの避難場所、というか、自分が不幸な状態に膠着してしまった時の抜け出すための方便というか、そのレベルで抑えとくのが1番健全なんじゃないかなぁ。