自転車を買う

勝ち負けでいうと、今日の俺は負けだ。

自転車の後輪がパンクしたので、自転車屋に持っていく。
故障箇所を見せられ、タイヤがすりへっているので外のタイヤごとの交換だといわれた。 3600円。――まぁ、いい。修理しているあいだ、向かいのスーパーで買い物をしてくると告げて、後を頼んだ。

スーパーで半額シールの貼ってあるパンを籠に入れているところ、先ほどの自転車屋の主人があらわれた。後輪自体が曲がっていてスポークが何本かだめになっている、という。買い物を済ませて自転車屋に戻って、話を聞く。車輪自体を交換したほうがいい、という。そうなると6800円。
確かに以前この自転車を修理に出したときに、少し車輪が曲がっていること、よってスポークが折れやすいことも聞いていた。 ――これは以前、わたしがスポークが一本とれたことに気づかずに10日間近く乗っていたのが遠因のようである。
うーむ、どうしようか。

だったら、中古の自転車を買ったほうが安く上がるよ、と主人は悩むわたしに提案する。見ると、同じ27インチの中古品で、5800円のものと8900円のものがある。このふたつはどう違うのか、と聞く。
高いほうのはギアチェンジが出来る、ブリヂストン製でステンレスで出来ていて丈夫、物がいい、という。安いのは、わたしの知らない会社の製品で、アルミでできているという。またわたしが持ってきたものもアルミ製だという。
「特にお客さんのように大きな男の人は、ステンレス製の方が壊れにくくていいよ」
かくして、ホームセンターで9800円で購入して3年使った銀色の自転車は今日をもってお役御免、8900円の自転車がその後継となった。
自転車って消耗品だよなぁ、ホント。