さてさて。先月の日記で書いた父の癌なのだが、どうにも、いままで病巣がわからなかった。わからないなら仕方ない、とばかりにしばらく放置されていたわけだが―――ただ、全体の状況からいってかなりの進行をしているはずだと、この時点で余命宣告を受けていた、先日、なんでも日本に四台いしかないという特別な器械をつかって、ようやく判明した。

患部は大腸。ステージ4(――つまり最終段階ね)。さらに肝臓への転移が4ヶ所。余命宣告は撤回。転移箇所含めて、全摘出できれば五年生存率は100%に限りなく近い――という。ただ、全摘出できる可能性は20%だ、と。
あぁ、やっぱりダメかもしらなんなぁ。
わたしは、覚悟を新たにしたわけだが、はたして本日は手術当日。

結果、全ての箇所の摘出完了。だそうで――。
2割の壁を、サバイブしやがった、うちの親父……。
そういう心づもりでいたのが、妙に拍子抜けしてしまった。
いいことのはずなのに、なぜ?