人間六十年 ジュリー祭り in ドーム

ジュリーが東京ドームと大阪ドームでコンサートをやるらしい。
今年に入ってそんな噂をちらほら聞いていたが、まさか、あの沢田研二のことだとは思わなかった。
やるらしい。しかも五時間半の公演。もちろんドームライブ史上最高齢。
球場コンサートは「TOKIO」リリースの頃の、つまりは全盛期の横浜スタジアム以来。――という。
無茶だ。
今でも毎年コンサートツアーをしていること、ニューアルバムも毎年出していること。それを知っているのは熱狂的なファンだけだというのに。
でもそんな無茶をする沢田研二が私は結構好きだ。

http://julieindome.jp/

昨日、おじいちゃんになってしまったジュリーが「ブロードキャスター」でちろっと映っていたけれども、やっぱりちょっと切なかった。
彼の今の歌は「おじいちゃんのラブソング」以外のなにものでもない。僕はまだおじいちゃんではないから、そこが少しばかりつらく、かなしい。
でもそれはデビュー以来、たえず「今」を表現していた沢田研二なのだから、当然のことなのだ。
生きるというのは、生きつづけると言うのは、変わっていく自分や周りを受け入れること。
こんな大きなイベントをやっても、老醜、とか、昔はきれいだったのに、とか、そんなことばかり云われるのは沢田本人が一番よくわかっているだろう。
それでも自分をストリップしてしまうのが、スターの証なんだと僕は思う。
なにがなんでも生きるということ、そしてその過程を大衆に晒すということ、それがひとつの物語となるということ。
失敗でも成功でも、いい。ドームには、行こう。