印刷屋さんに電話で質問してみる。時期が悪かったのか、要領を得ないおねぇちゃんが電話に出る。明らかに第一声からダメ臭い。声が小さい。覇気がない。まともに社名すら聞こえない。
「印刷頼もうとサイト拝見したのですが、不慣れでわからない点がいくつかあったのですが、対応できる方お願いできますか?」
「はぁ」
 電話を代わる気がない。あなたなの? あなたじゃダメだろ。まぁ、いいや。色々質問してみる。
 なぜか「困りますぅ」とかいわれる。萎える。
 困りますぅって、あんたが困られてもこっちは知ったこっちゃないっつうの。金払って仕事依頼しようかなぁって思っている人間相手なら、なにがどうダメで代わりにどうすればいいのか、きちんと説明してくれよ。更に続ける。
「A5で120頁、紙はノベル紙、喉空きは10ミリで足りますか?」
 答えられずに黙られる。印刷屋のプロなら、そんなに難しい質問でもないだろ?わかんないなら、ちゃんとした人に代わるなり、後で折り返しなりにすればいいものを。
「20から25ミリあれば」
 こういう人ってのはたいてい適当に答える。そんだけありゃそりゃ足りるだろうよ、文庫とか新書とかフツーの本が大抵15ミリくらいだもの。薄いノベル紙で120頁前後の厚さならどうなのか、っていうそこが聴きたいんだっつーのに。

 あんね、わたしが同人系で関わっていて一番うんざりするのは、こういうところね。電話応対すらまともにできない社会人失格なダメ女(――と、ここは言い切るね)が同人作りの感覚の延長でアホ面下げて、平気で「お仕事」してんのね。電話応対なんて基本中の基本だろうがっ。せめて会社名と自分の名前くらいちゃんとはっきり言えよなーっ。
 全部とは決していわない。しっかりした人も無茶苦茶多いんだけれども、こういうどっしょもない人が一定数いるのも事実(――しかも書き手自身よりも、その周辺――アンソロジー編集のとか、書店の委託担当とかに多いイメージがする、なぜか)。
 別に同人誌作りはいいのよ、友達やらなんやらできゃわきゃわいいながら作れば、買い手も共犯関係の仲間みたいなもんだし。でもあなたとはそういう関係じゃないだろ? 俺は、てめぇの飯の種を運んできた大事なお客さまだっつうのっっ。「お客様」の権利を傘に着るつもりはないけれどもさ、それなりに意志があって赴いているのをやる気のないしょぼくれた接客受けると本当に萎える。
 そこでわたしも「あなた相手だととても仕事任せる気になれないから、ちゃんと物事のわかる人いないですか?」なんてピリッとした一言を言えればいいんだけれどもね。言わないの? 言えませんよ、私は。

 ――てわけで、中森明菜本に関してちまちま動いてまっす。校正、だるいいい。もう自分の文章読みあきたぁぁ。