野鳥に間借りされ

わたしの住んでいるこの界隈は都内からほどほどの近さでありながら、まだ多くの自然が残っているせいか、野鳥の数が結構多い。この時期だと夜気を入れたほうが心地いいので、窓を開け放して寝入るので、朝には鳥の囀りを聞きながら起床ということになる。

と、まぁ風流人ぶってこんなこといってみたりする私なのだが、この2、3日やたらピヨピヨと鳥の囀りがうるさい。それも朝昼夕関係なくのべつ幕なしだ。
隣人が鳥でも飼い始めたのだろうか、いや、それにしても、これは厚い壁の向こうなんてモノじゃないぞ。音を探るに、部屋の押し入れの裏というか屋根の上というか、そのあたり。
おかしいなあ、おかしいなぁ、と階段の窓から上を見上げると、庇の下の板の一部がめくれあがって壊れているのを見つける。
こりゃ、大家にいって直してもらわにゃなぁ、というところに鳥の影がその壊れた庇の中に入っていくではないか。
どうやら中で巣を作っていしまったらしい。のべつまく響くあの甲高い鳴き声は雛鳥の餌をねだる鳴声なのだろう。
親鳥の灰色の体色と大きさ、尾の長いところを見るにどうやらヒヨドリらしい。ひとまず巣立ちまでは庇の修理は見送ることにしたが、それにしてもうるさい。困ったものだ。