諸星和巳

何日か前の日テレ系「情報ツウ」のトークコーナーのゲストに元光GENJIの諸星和巳が出ているを偶然見た。
彼の自宅が紹介されていた。そこで私の興味をひいたのは彼の特別な趣味の部屋であった。
各テレビ局がモニタリングできるように数台のテレビが並べられ、そこに音楽関係の機材や自作のデモテープ、また今の趣味は物書きだということで、彼の物した小説、脚本、企画書、自作のアニメのキャラクターのようなものの草稿などが散乱していた。
トークでの彼は相変わらず昔と全く変わらない頭のネジが何本かはずれているかとおもえるほど能天気ででしゃばりの光GENJIの諸星和巳なのだが、その部屋を見てはじめて彼の屈託というものを私は感じたわけである。
テレビ関係者やテレビを見ている人からは「もう終わった人」と見られているであろう彼が、まだ何かをつかもうとしている。ひとりのもう若いとはいえない元アイドルのある男の苦心がそこに垣間見えたのだった。
実際今彼が作り上げようとしているものがどういったレベルのものであるか、私には窺い知ることはできないし、またそうした努力が安易に実らないのがこういう世界の常であるから、なんともいえないが、ほんのすこしだけ好感を持った私は、なにかいいものができたら、いいよね、と彼の肩を叩きたいような気分になった。