石川秀美と天地真理と山崎ハコと……

炎帝大活躍の八月である。
盆休みを前に様々なニュースが飛び交い、それに関して何かテキストを残したいという気持ちになるが、半月ほど前からの軽い風邪がなかなか抜けずそれを押して動き回っていたのがここにきて精神にきたらしく、どうにも、だめだ。無気力。
そこをなんとかおして、今日は日記ぐらいはアップしよう。


今日のわが街はひと月遅れの七夕祭り。艶やかな笹飾り、並ぶ出店、しかし午後からはあいにくの雨模様となってしまい、星を眺めることはあたわなかった。


先日の「はなまるマーケット 2000回スペシャル」で久々に石川秀美の姿を見る。
夫の薬丸に向けてのボイスレターと先月の秀美の誕生パーティー早見優松本伊代らと共に撮られた一葉の写真のみであったが……。
同期の現役タレントの早見優松本伊代らと並んでまったく遜色なく、アイドル時代とさほど変わりのない容姿であったし、声も昔と変わっているようには感じられなかった。現在、子供を4人も育てている主婦とはとても見えない。
とはいえ完全に子供を中心に動いている夫婦のようなので離婚もないだろうし、また彼女は小遣い稼ぎでテレビに出るような性格ではないだろうし、ということで彼女の芸能復帰もまったくないといっていいだろう。
それにしても手紙に見られた彼女の夫の立てっぷりは、ちょっと引いてしまうぐらいに古色蒼然としていて驚いた。そういうひとなんだぁ、彼女って。



NHK第36回「思い出のメロディー
あ、そうだ。天地真理が出るんだっけ!?、と思いだし、テレビをつけるとちょうど彼女が歌い始めるというところだった。ナイスタイミング。
いやぁ、真理ちゃん、すごかった。容姿といい声といい、ジャイアンリサイタルという感じ。
音声さんはコーラスの声でかぶせて必死に誤魔化そうとしたりしてましたが、それでも浮き立つ真理ちゃんボイス。オカマの無理やり裏声と諦めの地声のミルフィーユ状態の歌唱でした。
しかも歌詞途中で間違えるし。その辺スタッフもぬかりなく、きちんとテロップを中断して誤魔化しましたが―――中島みゆき方式だな。
でもなんか当時のフリのまま歌う真理ちゃん自身はやたら楽しそうだったから、これでいいのかな。
まぁ、視聴者にとっては精神的ブラクラ以外の何者でもなかったがな。


あ、真理ちゃん登場以降ラストまで番組は見ましたけど、ぶっちゃけ紅白より全然楽しめました。
今年の紅白はこれでいってもいいんじゃないか、というくらい。
途中の「レッゴーヤング 同窓会」、「アレンジャー 木田高介・追悼」(←渋い、渋すぎる。でもイイ!!!)、「作詞家 五木寛之の世界」といった小特集もよかった。そう、大ヒット曲でなくても企画構成力がしっかりしていれば充分視聴者は引きつけられるものなのですよ。
紅白よりも政治色が薄いから、こうした自由な構成が立てられるのだろうな。


五木寛之コーナーで久しぶりに山崎ハコを見る。歌は「織江の唄」
病弱だという少女のような小さいからだ、吹けば飛ぶような薄い背、それがギター一本で1個の狂おしい情念の炎となる。
この人も変わってないなぁ。若干皺が増えたな、というくらいで、歌手としてのテンションは20代の頃と変わっていないんじゃないかなぁ。
声量やテンションが落ちている歌手がほとんど――――鉄壁の歌唱力を持つ五輪真弓が最後に一瞬だけ歌がよたったのには驚いた、それを保っている歌手も歌に変な癖がついてくさくなったり―――布施明、アレはやりすぎだよ、という状態であったが、彼女は変わってない。
最後は涙まじりになって歌をふりしぼる。彼女が歌う間、NHKホールがまるでアンダーグラウンドな小劇場に感じられた。
遠い昔の忘れ物が今更引き出しの奥から出てきた時のような、そんな気分になった。