昨日の続き。


三原順子「時限爆弾」「セクシー・ナイト」


彼女が可哀想になった。
別に「彼女の魅力が炸裂」(「時限爆弾」帯コピー)しているわけでもないし、「爆発する超新星」(「セクシー・ナイト」帯コピー)でもない。
愛のないスタッフによる安易な作品。それにつきあい似合わない百恵の真似事をする彼女。
彼女のことを真に理解している音楽スタッフはこの時点ではひとりもいないと見える。
聞いていても、バッタモノ=ビーイングポップスといういやな系譜が感じられるだけだ。
これでレーベルが「bill box」というのだからふるっている。――ビルボード+キャッシュボックスということか。
ちなみに「ベストテン」にいつも出てくる猫なで声のカマトトアイドル(「カマトトをぶっとばせ」)とは同期のライバル松田聖子のことだろうか。
ぶっとばすのはいいけれど顔はやめてボディにしとけよ、順子。


桃井かおり「女・ひとり」


いわゆる中島みゆきの「夜会」だな、これは。
ストーリー仕立てのひとり音楽劇で芝居と芝居の合間に芝居に見合ったオリジナル楽曲を歌う。
テーマは「ある恋のはじまりと終わり」、それを四季に見立て四部構成で。
舞台は主人公の部屋、ベットと少しばかりの家具、そして電話が一台。電話の向こうとのおしゃべりのみで物語は進行していく。
やっぱ役者としての桃井かおりは上手いなぁ。
ひとり芝居という制限、視覚的要素のないレコードという制限、その状況下でこれだけのリアリティーのある芝居を感じることができるとは。
ひとり暮しの若き女性の部屋を盗聴しているようないけない気分なってくる。


桃井かおり「momoi コンサート」


いい加減でだらんとした桃井がいつものようにたららぁ―――と歌い、かたっています、という予想とおりのコンサート風景でした。西岡恭蔵の「プカプカ」がよかったかな。


桃井かおり「SHOW ?」


歌詞カードの写真の不適な笑顔が怖い桃井かおり来生たかおのコラボアルバム。
全作来生たかお作曲で3曲はデュエットしております。アートディレクション伊集院静
来生と桃井の相性はおもったよりも悪くはないが、前作の阿木燿子、フィリップス時代の荒木一郎などと比べると落ちる。