「刑事部屋」

安浦さんがぼくらにさよならをして、代わりに柴田恭平主演の「刑事部屋」というドラマが始まったのですが、 ……いやぁ、このドラマ凄いよ。凄い。何が凄いって、や、柴田恭兵演じる仙道晴見の萌えキャラっぷりにほどがあるっっ。という。なんというかですね、仙道晴見は刑事ドラマ史上始まって以来の「不思議ちゃん刑事」なんですよ。

今日の放送は「老人の孤独死」がテーマで、食中毒で坂巻なる老女が自宅で死亡するものの、なぜか隣人の倉田なる中年男性の様子がちょっとおかしく、彼は大学で微生物研究をしているというが―――って話だっんですが、あわただしい現場のなかひとり仙道は死体にずっとよりそって「おばぁちゃん、淋しかったね」と語りかけたり、調査があっけなく終了しかけるのを「坂巻さんというひとつの星がこの空から消えたのですよ」とドリーミーな言葉で周囲を説得しようとしたり、寺尾聡演じる同僚刑事の鵜飼が「どうも倉田がくさい」と周囲を色々調べているところ、仙道が作為なしで直球で倉田に突撃かまして鵜飼をぽかーーんとさせたり、もう、仙道はもうどこまでもピュアでポエミーで乙女でちょっとドジっ子、という。
そんな仙道に同僚たちは呆れ気味で、距離を置いているのだけれども、妙に観察眼が優れているところや、献身的な仕事っぷりに (―――この回では、休日返上で勝手に坂巻の親類を尋ねて、遺体を引き取ってもらえるようお願いにいって迷惑がられたり、あるいは以前DVで問題を起こした夫婦宅にまた問題が起こらないようにと夜もすがら張り込んで近所の住人に変質者と勘違いされたりしていた) 最終的には同僚たちの信頼を勝ち得えいくんだろうなぁ。きっと。

とにかく「仙道晴見、54歳にもなって、君は何故そんなに清純なんだ」という。もう一言でいえばそうとしかいえないようなドラマなんですよ。マジで。こんな完璧な「受」らしい「受」をここ最近見たことないっていうほどの完成度の高さ。はるみチャンはみんなの姫だぁ、という。エプロン姿がよく似合いですね、という。つーか、テレビの料理番組を必死にメモしたり、なんかにつけてお空がテーマのポエムを語りだしたり、誰に対してもいつも敬語でフレッシュ、世間ズレまったくなしでとことん健気、そして実はクレバー、ていうそんなはるみチャンに萌えないわけがないでしょうがっっ。ねえ、そうでしょ、ねぇさんっっ。

特に暴力団ともつながりのあるちゃらぽらんな不良刑事、鵜飼とのバッドコミュニケーションぶりがもう、た、たまらんっ。今回のラストは、鵜飼が他の同僚に「あいつが近くに来ると痒くなっちゃうんだよ」などとぬかしていたところに仙道がやってきて「痒いんですか? だったら掻いてあげますよ」とせまる。やめろよと、逃げる鵜飼に「遠慮しないでください」と追いかける仙道、というシーンだったのだけれども、もう、私の中できっぱりはっきりと、「鵜飼×晴見」だったわけで。

ともあれ、このドラマは、「あぶ刑事」でやおらーを悶絶させた柴田恭兵からの新たな挑戦状といって過言でないですよ。や、マジで。もうね、お兄さん同人誌出しちゃうよ、という。そうとしか見れない作品です。この作品がわからないというのは、やおら―ではありませんね、ときっぱり言い切っちゃう。とにかく今期の一押しやおいドラマであることはもう間違いなったらないので、まだ一回もこの作品見たことないっつうやおら―の方は見れ見れ。