ことあるごとに、甲斐よしひろのハスキーすぎる歌声がどうにも受け付けられないいうていた小生なのだが、つい最近、甲斐バンドの二枚組シングルベストをふたたび聴いてみたら……あれ、案外いける?

「観覧車 '82」とか「破れたハートを売り物に」とか、「フェアリー (完全犯罪)」とか、もしかしていいかも?
つーかさ、甲斐くん、詞がいいんだよね。「少女漫画的な男のロマンチシズム」って感じというか、あんまりお下劣なところのない男くさい男って感じで、こりゃ、梓もモー様もみゆきも気に入るな、という。それに後半のニューヨーク三部作はなんか音がビシバシ走っていて、カコイイし。ってゆーか俺、みゆきの『36.5℃』が好きなんだから、そりゃこの辺の音は気に入るか。
「そばかすの少女」をちょっと蓮っ葉で不良中年な女性シンガーに歌って再生してもらいたいです。明菜様とかっっ。静香様とかっ。みゆきが歌ったら……、あ、これはそのまんまか。
あと、あえて「冷血(コールドブラッド)」を明菜様が歌うというのも。「♪ やつのガールフレンドが狂言自殺を謀った晩 街はスコールのように激しい雨 悪い予感振り払い ドアを蹴破って 部屋に入ると フロアは血の海 彼女は横たわるーー」って。あぁぁぁぁぁ。ごめんなさい。純粋な明菜ファンの皆さんごめんなさいぃぃぃ。