美輪明宏の歌で泣くか笑うか、これはその人の性格を分ける大きな分水嶺になりうると、わたしは思う。
って、いきなり大上段に構えてしまうわけなのだが、つまりいいたいことは、美輪明宏の歌でマジ泣きできるという人は、多分友達にはなれそうにもないだろうなぁ、というまこりんです。

や、だって、あれって感動方向というよりも、むしろオモシロ方向やん。
たださ、不思議とテレビの中ではそっちの枠には入っていないんだよね。というか、むしろそこで笑ったら、それこそ呪殺されそうな、般若のような顔で追っかけてきそうな、そんな雰囲気さえあるわけで。美輪センセ。またそれが微妙に面白かったりするんだけれどもさ。ともあれもっと世間の人は美輪センセを面白キャラとして楽しむべきだと私は思うんだけれどもな――。

オーラの泉」もね、テレビ界初の「視聴者がツッコミをいれてはじめて完成形」という視聴者参加型お笑い番組だと、私は思うんだけれども、そう思っているの私だけなのかなぁ。

個人的に美輪センセの歌で一番完成度が高いのは「老女優は去りゆく」だと小生、思いますです。山崎ハコの「呪い」や、中島みゆきの「うらみ・ます」で笑える人にとっては、最高の作品か、と。もうイントロからアウトロまで完璧な作品かと。
曲中のひとり芝居といい、ラストの「あっりがとぉうをぉぅーーー」の絶叫といい、なんかもう、お腹いっぱいという。なんか凄すぎて笑ってしまいます。でも、これ、歌っている美輪センセも聞いているファンも100%本気なんだろーな。
これが笑いとして響かない人というのは、やっぱ、私にはわからんわ。想像できん。