本田美奈子、沢田研二などなど

◆ 「マチベン

 NHKをぽっとつけると、初老のどっからどみてもおじぃちゃんです、本当にありがとうございます、な沢田研二が出ていた。あ、これが「マチベン」ね。
 まもなくすると、岸辺一徳も、出てきた。不治の病に陥り安楽死したいという一徳の依頼に、渋く活躍する沢田。沢田と一徳の間には、それまでの人生でいろいろあった模様ながらも、男の腐れ縁的友情というか、そういうノリで話は進み――、というどっから見てもタイガースファンあわせな回でした。
 しかし一徳、あいかわらず馬鹿みたいに演技が上手いな。沢田も決して演技は下手ではないけれども、一徳の上手さに完全にくわれとる。
 ちなみに今の沢田研二は、沢田研二であって、ジュリーではないので、そこんところひとつ、よろしく。


◆ 「Live for Life in ASAKA 2006 本田美奈子.追悼展」

 テレビ埼玉で4/30に放映された追悼番組。 06.04.22〜23に朝霞市民会館でおこなわれた追悼展のフィルムコンサートの映像中心の番組かなと思ったら、さにあらず、きちんと別物として作って驚いた。

 追悼展を訪れた人たちからの声、本田美奈子の母・美枝子さん、親友、プロデューサー高杉敬二、朝霞市長のインタビュー、美奈子の母校や遊んだ公園などの映像、などなど。
 歌の映像は、元々テレビ埼玉に素材が皆無だからなのか、ビデオ作品からのものが多かったけれども、きちんとレア映像も用意してあった。
 美奈子の母校、朝霞第一中学校で収録した94年の埼玉県のイメージPRのCF(BGMは「つばさ」)や、未発売の「あなたと、熱帯」のPVフル(――一部は先日の追悼フィルムに収録されていた)、初公開となった2004年11月の「Voice Party in IIDE」の「踊りあかそう〜ジュピター」あたりは、ここだけ、という感じかな。
 井上鑑のピアノをバックに観客席に降りて楽しそうに握手しながら歌う「踊りあかそう」は、美奈子っぽい素朴なよさがよくでていた。ああいう「町で一番歌が上手いおねぇちゃん」っぽいのが、一番いいとおもう、本田美奈子は。
 それにしてもスポンサーの多くが本当に朝霞の地元の企業というのがすごかった。 CF用の映像のない企業は、追悼展の映像をバックに「Live for Life in ASAKA。いつまでもあなたをわすれません。関東食糧株式会社」――などなどこんなナレーションがはいる、という。本当に地元の人がお金をより集めて作った番組という感じが、微笑ましかった。


◆ 梶原にき 朝松健 「オヅヌ」

 リメンバー、藤川桂介
 役小角の少年時代の物語。頃は、壬申の乱直前。小角は半神半人の「キ」の唯一の末裔で、力によって黄金の狐に変じる。
 幼い頃介抱された大海人皇子のもとで、暗殺者と生きている日々の彼が、ある日、「キ」の生き残りと出会い―、っていう、他、まつわぬの神々とか、蝦夷とか、百済とか新羅とか、天智帝の暗殺を大海人皇子に進言する藤原鎌足とか、一方でなんだか色々企みまくっている息子の美少年不比等くんとか、韓国広足とか阿倍比羅夫とか色々でてきーのな、つまりは宇宙皇子宇宙皇子な作品。固有名詞からしてもう懐かしい。
 それにしても役小角がマゾヒステッィクな受け受け美少年って言うのが、イメージつかね―なぁ、おい。後の持統帝であるウノノサララ媛が萌え系はいっているのも、ちょっとびっくり。持統帝、息子を孫を天皇に擁立するのに必死な教育ママってイメージだからさ。
 ま、藤川センセの古代モノの諸作とか、火の鳥の太陽編とか、10代の頃がっつり読んでいたわたし的には、特に目新しい展開が待っているようには見えない漫画ですよ?
 梶原センセ、正味な話、原作つきでなく、オリジナルが読みたいよーー。