Yellow Generation 「CAPE DIEM」
先日、解散が発表されたYellow Generationの02年12月発売のファーストアルバム。おちまさとプロデュース。わざわざジャケット帯に「全曲詞先 言葉責め」とコピーが入っている。
詞をメインに据えてるってことをアピールしているんだろうけれど、なんっつーか、その詞が、うぜぇっっっっっ。
"レッツ自分探し"な自意識過剰全開の歌詞がもう、初期の浜崎あゆみですか、と。お腹いっぱいです。
自分の半径3m以内の狭い世界で被害者意識を高めながらぐつぐつ熱思考しているJ-POPって、まあ、90年代中頃から、うんざりするほど増えたわけで、その究極として浜崎あゆみが生まれたわけで、まあ、一定の支持層は今でもあるんだろうけれども、ともあれ、いいかげんこの歳でこういうの聞くのは、疲れます。
未来を信じてきらめく光に向かって駆けだそう、とか言われても無理です。駆けだせません。息切れします。
てか、詞先って、そもそもそういう手段じゃないだろ。
もっと言葉を殺ぎ落として、磨きあげるもんでないかね。
少なくともちんたらちんたら口数増やせばいいってもんじゃないだろ。
松本隆や阿久悠や阿木燿子の詞先の作品と比べるのは酷なのかもしれないけれども、なんかもう、残念すぎる。
個人的希望も含めて、今後、日本のポップスは曲先行から70年代以前の詞先行へ多少回帰するのでは、と思っているけれども、その先鋒におちまさとが立つことは多分ない、ということがこの作品でわかった。