安室奈美恵 「BEST FICTION」

BEST FICTION(DVD付)

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待ちかねたぞ、武蔵ッ。
ついに来た。「shine more」以降の売上低下をものともせずマニアックなシングル切りまくり、その徹底した姿勢に再評価へと至った「安室・V字回復期」のシングルを完全収録した六年ぶりのベスト盤ですよ、ねぇさん。
新曲二曲、アルバム未収録曲は三曲。両A面作品の二曲目がことごとくカットされたのがちょっとだけ残念だけれども、いやいや、マーベラスです。
ああ、もうカッコいいなあ、ホント。踊りたくなっちゃうよ。これは売れるだろうなあ。盤全体からいい波が来ている感じがする。目指せ100万枚っっ。て、もう単純にファン視点です。
今の安室って、余分なものがなくって骨太なところがいいとわたしは思う。
シンガーとしてパフォーマーとして、完全に割り切ったクールでスマートなショービズの世界。すべてがプロフェッショナルで、金額分楽しませてくれて、それ以上でもそれ以下でもない、あとはみなさんお好きにどうぞ、という感じ。
今の彼女の存在は、聞き手におもねるように自己を切り売りする安っぽい"セルフプロデュース"が横溢しているJ-POP界への痛烈なカウンターなのだ。
歌手は歌を歌っていればいいのだ。才能もないのに作詞したりブログで日常生活を垂れ流したり、ましてや服屋や海の家をはじめたり、ジュエリーをプロデュースしたり、そんな必要はまったくないのだっ。
これからも彼女はあんまり余計なことせずにクールに楽曲だけでいてこましていただきたいな。