「IL VENTO E LE ROSE  〜愛するということ〜」サウンドトラック

 今度の5月公開、叶恭子の、叶恭子による、叶恭子のための映画「IL VENTO E LE ROSE  〜愛するということ〜」のサウンドトラック。
 なにが悲しゅうてセレブ芸人のアイドル映画のサントラを買わにゃならんのか。しかもおまけもなし特別装丁でもなしで3600円もするのに。ジャケットはレズいし。
 それはね、書上奈朋子ねぇさんのサウンドプロデュースだからさっ。
 収録曲の半分が「Psalm」「Baroque」からのリミックスでも買ったさっ。だって餓えてるんだもんっっ。4年強新作聞いてないんだもんっっ。んで、聴いて、やっぱりぞぞ毛あがったさ。
 すげーなあ。音のひとしずくに到るまで、完璧なまでの官能の美世界。音で死ぬる、溶ける。この人の作りあげる音楽の快楽中枢への訴えかけっぷりってのは異常すぎる。否応なしに音に犯されてしまうのだ。くっそう、なんでこんなにこの人は天才なんだ。そしてあんまり知られてないんだ(涙)。
 特に、19曲目のアンサンブル・プラネタ歌唱の「Kyrie」が圧巻。いい加減アカペラ縛りなしで、この人たちのアルバム聞いてみたいよなぁ。淡々としていて物凄い純愛な「My Everyting」も素敵。本気汁だしまくりでいい仕事しております。しかし、なんでこんな贅沢な音がよりにもよって叶姉妹の映画(哀)。
 その昔、山藍紫姫子のSMやおい小説のドラマCDの音楽を岩代太郎が担当していたことをふと思い出したりして。映画「レッドクリフ」の音楽担当が十年前には男性声優があんあん悶えてる作品の劇伴してたんだよなぁ。プロなら仕事選んじゃいかんよね。うん。オファーには全て全力で応える、その姿勢が大事なのかもな、と、妙に感慨深くもなるのでした。