手嶌葵 「Christmas Songs」
- アーティスト: 手嶌葵
- 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
- 発売日: 2010/11/24
- メディア: CD
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置きにいったな、という印象。シンプルなアンプラグドサウンドでなつかしの洋楽をカバーするという「The Rose」「La Vie En Rose」と意匠はまったく同じアルバムになっている。
今回も架空感たっぷりなのにとってもリアルなボーカルを堪能できるわけで、森ガール的フェアリー的テイストも保持しているわけで、手嶌ファンな納得の一枚で、磐石すぎるほど磐石なのだけれども、そろそろひと波乱ほしいなというところ。充分成立しているアルバムだけれども、洋楽カバー路線はコレで三部作にしていったん休止した方がいいんじゃないかな。
手嶌葵ってたしかに妖精っぽいけれども、それはただファンシーで森ガール的でっていう「お綺麗」なだけでなく、もっと「本当は怖い童話」系の底知れない不気味さや邪悪さも内包しているように思えるんだけれどもな。うっかり楽屋覗いてみたら、バリボリ人肉食らってた、みたいなね。手とか口元とか真っ赤にして、ぎこちなく微笑む葵ちゃん、みたいな。そんな絵、イメージできません?
ちょっとこの人、人間に生まれ損なっちゃったのかなあ、っていう、人外っぽさ? そういうのを私はこの人で見てみたい。中島みゆき、谷山浩子と連綿と続くヤマハの妖怪女流シンガーの血脈を受け継ぐ素質、充分あると思う。このままただの「いい歌歌う癒し系シンガー」で終わって欲しくない。次は是非オリジナルで勝負を!