70-80年代の歌番組商品化リスト

自分が把握しやすいようにちょっとまとめてみた。

《網羅性の高いDVD-BOX》
山口百恵 in 夜のヒットスタジオ
山口百恵 ザ・ベストテン 完全保存版
中森明菜 in 夜のヒットスタジオ
中森明菜 ザ・ベストテン プレミアムボックス
沢田研二 in 夜のヒットスタジオ
・ピンクレディ in 夜のヒットスタジオ
チェッカーズ ザ・ベストテン 永久保存版
アルフィー in ミュージックフェア



《セレクションが多めの1枚組DVD》
・アルフィ−/ ザ・ベストテン伝説&ある日ィ突然

沢田研二/怪傑ジュリーの冒険 (CX「ドレミファドン」映像集)
キャンディーズ/みごろ!たべごろ!笑いごろ!!ベストソングコレクション
八神純子/コッキーポップ・セレクション (現在第四弾まで発売。全てそろえると網羅性は高い)
田原俊彦/7 Years' memory(テレ東「ヤンヤ歌うスタジオ」より ※VHSビデオでの発売)


《CD/DVDボックスのスペシャルDVDとして収録されているもの》

柏原芳恵プレミアムBOX (NTV「スター誕生」「紅白歌のベストテン」「トップテン」映像集)
柏原芳恵/Live&Rarities CD+DVD BOX (TBS「全員集合」「ピンキーパンチ大逆転」「たのきん全力投球」など映像集 ※「ベストテン」はなし)
ピンクレディー/プラチナ・ボックス (NHKレッツゴーヤング」など映像集)
ピンクレディー/Singles Premium (NTV「スター誕生」「紅白歌のベストテン」など映像集)
岩崎宏美/30TH ANNIVERSARY BOX (NTV「スター誕生」「紅白歌のベストテン」「トップテン」など映像集)
石野真子MAKO PACK-Premium- 30th Anniversary (NTV「スター誕生」「紅白歌のベストテン」など映像集)
桜田淳子BOX 〜そよ風の天使〜 (NTV「スター誕生」「紅白歌のベストテン」など映像集)
南野陽子/ナンノアニバーサリー 25th (NTV「トップテン」映像集)
本田美奈子/GOLDEN DAYS (TBS「ザ・ベストテン」「全員集合」「ロッテ歌のアルバム」「レコード大賞」など映像集)
ゴダイゴ/Collectors DVD BOX (「NHK Recollection of GODIEGO(「レッツゴーヤング」映像集)」と「NTV Recollection of GODIEGO(「紅白歌のベストテン」映像集)」の二枚あり。
・カルロストシキ&オメガトライブ/COMPLETE BOX "Our Graduation" (NTV「トップテン」映像集)
C-C-B/メモリアルDVD-BOX (TBS「ライブG」「ライブ・ザ・POP」「ロッテ歌のアルバム」など映像集 ※「ベストテン」はなし)




 あとは、「スター誕生」もスペシャル放送だけをセレクションしてCD+DVD BOXで発売している。ヤマハでは「コッキーポップTV」と銘打って歌手色々のオムニバス映像集が8枚組(ユーキャンの通販商品)と3枚組の2パターンリリースしている。ロック系だとはテレビ神奈川で放送されていた「ヤングインパルス」「Live Tomato」「Fighting'80」をアーティスト別でまとめた「ライブ帝国」シリーズ(一枚組で40分前後)が多数発売している。これはカタログ多すぎるので割愛。
 アメリNBCで放送されたピンクレディーの番組「Pink Lady & Jeff」をまとめたDVDもあるけれども、これは歌番組というにはビミョーなので(日本でいえば「今夜は最高」みたいなノリだし)外し。あと夕ニャンも85年分はDVDでてるんだっけ?これもちょっと趣旨と違うので外し。
 もちろんコンサートをテレビ放送して、その後に商品化というもの(百恵の武道館ラストステージとか、明菜の幕張メッセ復帰コンサートとか)は全て割愛ね。


 ひとまず私が把握しているのは、こんなものかな。こうしてみると、ここ10年近くの間でずいぶん商品化が進んだんだな。サイト立ち上げた頃なんてこういったアイテムほっとんどなかったのに。ま、このあたりはyoutubeをはじめとした動画サイトへの流出とパラレルに起こったことなのだろうけれどもね。

 アーティスト別で見ると、最も恵まれているのが、夜ヒットとベストテン、ふたつが網羅してある百恵と明菜。続いてが、二点単品アイテムがあるアルフィーとジュリー、おまけディスクでの頒布あわせると3つアイテムがあるピンクレディー、ってところかな。
 単品での商品化となると色々と難しい面があるのだろうけれども、DVD/CDボックスのおまけでつけるという手法だと、結構いろんな歌手のアイテムがリリースされている。
 作りも番組くくりでなく、放送局くくりなので、権利関係の難しいものを省いて使えそうな素材をピックアップすれば何とか形になるっちゃなるし。ただこのパターンはファンとしては出費がかさむのが難しいところなのだろうけれども。この形態で2アイテム出されているピンクレディー柏原芳恵のファンはちょっと大変そう。
 そのなか、南野と本田美奈子は定価1万円以下で、南野はさらに再アレンジのニューアルバムを、美奈子は初映像化ライブDVDをつけてて、なかなかファンに優しい作り。

 あと、圧倒的に女性歌手の企画の方が多く成立しているのも、ポイント。古い歌手をしつこくしつっこ〜く追いかける熱狂的ファンってのは、男性がほとんどってことなのだろうけれども。オーダーメイドファクトリーなどの過去作品アーカイブ企画でも圧倒的に男性ファンの多いアーティストの方が成立しやすいし。男性歌手でこの企画に積極的なのがジュリーとアルフィーってのも、ファンの濃さを見れば、うん納得、という。

 さらにいえば、ここまで色々でてるのを確認すると、こりゃ歌手本人が商品化企画を固辞しているんだろうなあ、ってのもわかるよね。「松田聖子 in ザ・ベストテン」「松田聖子 in 夜のヒットスタジオ」「中島みゆき in コッキーポップ」このあたりは絶対リリースされれば充分採算とれるはず。けど、いやなんだろうなあ、ご本人が。

 放送局・番組方向の切り口から見てみると、フジは単品でのボックス制作には積極的だけれども、おまけDVDという形での放出は消極的。日テレとNHKはその逆で制作はしないけれども、おまけDVDへの貸し出しには積極的。TBSはそのどちらもやっていて、番外地がテレ朝とテレ東。
 おまけDVDでの「夜ヒット」の使用は見当たらない。アルフィー本田美奈子の「ベストテン」映像は黒柳・久米の映像はおろか音声すらも綺麗になかったように処理している。「夜ヒット」「ベストテン」の二大歌番組がもっとも映像としてのバリューがあるのだろうけれども、一方で商品化が最も難しいという、このあたりの悩ましさも見えてくるよね。
 司会者のオフコメなしか少なめ、背後に他歌手の映り込みなし、ってなると「トップテン」「ミュージックフェア」「レッツヤン」(コラボ・デュエット企画除く)あたりが作りやすいんだと思う。テレ朝がMステ映像放出するなら、これも作りやすいかな。とはいえ、単品では番組自体のバリューも含めると売りが弱くなるのかな(番組と歌手のかけ算だからね、購入の動機付けになるかならないかは)。これら単品ボックスは今のところアルフィーの「ミュージック・フェア」以外のリリースはなし。アルフィーのこれだって、このエントリ書くにあたって調べてはじめて気づいたし。百恵の夜ヒットと同時期に出てたのね……。

 こうしてみると、次に商品化として可能性あるものって、なんとなく見えてくるよね。
 個人的には「山口百恵 in スター誕生」なんてかなり可能性高めだと思うけれども。 「夜ヒット」「ベストテン」に続く伝説的歌番組ってなると「スタ誕」だと思うし、この手のボックスの売上げ実績見ても百恵ちゃんがずば抜けているし。「夏ひらく青春」以前の初期の百恵ちゃんの映像が発掘できたら、充分バリューあるボックスになるのでは。