「僕らの音楽」/小室哲哉特集から見えた妄想的華原朋美の将来

 見た? 見たよね? 2014.04.18放送「僕らの音楽」/小室哲哉特集。往年の小室ファミリーの数名が小室哲哉とともに出演し、コラボしたんだけれども、そのメンツが、TRFTMN鈴木亜美、そして「華原朋美」。フツーに、自然に、さりげなく、華原朋美がそこにいたのですよ。え、わたし小室ファミリーですよ!? なにか。みたいな。
 んでもって小室のピアノで「恋しさとせつなさと心強さと」歌っちゃうっていう。昔話とか司会者相手に語っちゃうっていう。去年のFNS歌謡祭のはりつめた雰囲気のふたりはどこへやら。あの時はさ、ホント、和解の共演という形ではあったものの、小室哲哉が内心「勘弁してくれ」とばかりに及び腰というか、朋ちゃんにビビりまくリ、拒否りまくっているのが画面の向こうから、ひしひしと伝わっていたわけだけれども、今がこれですよ。
 フツーに華原朋美小室哲哉が馴染んでるのですね。前回が100パーセントのドン引きであったなら、今回は30パーセントくらいの軽い引きというか、根本的な部分で受け入れ始めてるよ、哲ちゃん。1996年からいきなりワープして、この映像見せられたら、「あ、二人はまだ続いてたのね。むしろ昔のラブラブバカップルぶりと比べるとお互いいい感じで萎れておしどり夫婦っぽいよ」とか思っちゃいかねない。番組内で撮影した二人のツーショット写真とかさ、ほんといい顔しててさ、しっとり馴染んで表情すらも似てきちゃってるまさに夫婦なふたり。夫婦じゃないんだけども。
 「自分のカバーアルバムの宣伝で出演」というエクスキューズを用いながらも、着実に、ふたたび小室哲哉に食い込んでいってる華原朋美。そしてそれを受け入れつつある(ように見える)小室哲哉
 朋ちゃん恐ろしい子。思わず姫川亜弓しちゃう、ホント。
 こりゃなし崩し的に小室哲哉朋ちゃん新曲もありうるな、てのはもちろん、朋ちゃんにとっての小室哲哉ってのは、音楽的成功とか芸能界的成功という部分のみで紐付けされているなんてちゃちな存在ではなく、自分の幸福そのものなんだろうな、とも思ったり。朋ちゃんの心のなかでは男女の仲すらも超えつつあるというか。
 例えばさ、小室哲哉の家で、KEIKOの介護を、朋ちゃんがしてたとしても、なんら不思議はないっていうか。いや、やりかねんよ、朋ちゃん。「歌お休みしてた時に兄の紹介でこういう事もやってたのでへっちゃらです」とかなんとか言ってさ。
 ここで安いレディコミや少女漫画なら笑顔で毒入り介護食を――てな展開だけれども、そういう鬼婆感は朋ちゃんにはまるでなく、むしろ10年20年後、小室哲哉夫婦の介護を朋ちゃんがしてもおかしくない。てか、わたしにはそんな絵が見えたよ。無害なストーカーというか、良く言えば守護天使みたいなノリで、いつまでもどこまでも小室哲哉の周りにいる朋ちゃん、ていう。
 シンガーとして芸能人としてというよりも、小室哲哉の隣にいる人として、の幸せを得るために順調に泥沼を突き進む朋ちゃんなのでした。
 略奪は無理として、小室夫妻の赦す範囲内で「近所に暮らしてる妙におせっかいな親戚のおばちゃん」のラインに落ち着ければ、いいよね。それでもなお茨道だけれども。