【「ドラえもん」と「オバQ」の最終回】
最終回のない漫画の"噂の最終回"――。
それは、ちょうどわたしが小学生の頃、都市伝説として流布されたもので、その双璧が、「サザエさん」と「ドラえもん」だったのだけれども、近頃はそれがネットを媒介にして、少しずつ物語を変えてまた流れているらしいよう。
その、"噂の最終回"を同人誌で漫画化したものがある。こちらのサイトにその漫画がアップされている。
http://csx.jp/~vaiosqare/doraemon/01.html
この「最終回」を描いたのは、漫画家の田嶋安恵さん。
また、実際に藤子・F・不二雄の描いた「ドラえもん」の最終回については、ウィキペディアに詳しい記述がある。
『さようなら、ドラえもん』の他に、てんとう虫コミックス未収録の最終回があるとはしらなかったなぁ。
ちなみに、藤子不二雄のもうひとつの代表作「オバケのQ太郎」には、最終回といっても過言でない後日談「劇画・オバQ」がある。
あれから15年後、サラリーマンになった正ちゃんとQ太郎の再会を描いた短編なのだが、これが、もう、ビターで、切ない。
「と、いうことは、正ちゃんはもう子供じゃないってことだな……な……」
ラストシーン。ひとり呟いて、空の向こうに消えてゆくQ太郎。オバQ天国の旗―――かつての少年時代のあどけない夢が、破り捨てられたポスターのように、虚しく風に舞う……。
「劇画オバQ」はこのサイトに詳しい。
http://www1.odn.ne.jp/cjt24200/yamada/text/q/
短編集「ミノタウロスの皿」収録。